人は、「今ここ」に立ち続けることはできない。
やがてまた、意味を考え始める。
なぜ起きたのか。
何のためだったのか。
この出来事は、自分にとって何だったのか。
意味を考え始めた瞬間、
人は再び、時間の中を歩き出す。
そのとき必要になるのが、
自由意志だ。
自由意志とは、
未来を思い通りに選べる力ではない。
過去を書き換える魔法でもない。
起きてしまった現実に、
どんな意味を与えるかを
自分で引き受ける力。
それだけだ。
選べなかったこと。
避けられなかった身体。
望まなかった出来事。
それらを、
運命のせいにも、
誰かのせいにもせず、
「それでも、これは自分の人生だ」と
引き受ける姿勢。
それが、自由意志。
自由意志は、
再び、重さを背負うための力だ。
でもそれは、
苦しみを選ぶことじゃない。
意味づけの最終決定権を、
他人に渡さないこと。
自分の人生を、
他人の解釈に明け渡さないこと。
それだけでいい。

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