旧暦– tag –
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七十二候
一滴💧|霞始靆(かすみはじめてたなびく)
山が、少し遠くなった。 輪郭が、ほどける。 音も、急がない。 見えているのに、はっきりしない。 それで、いい。 -
七十二候
一滴💧|土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)
踏むと、わずかに沈んだ。 乾いた音がしない。 土が、重さを思い出している。 それだけ。 -
二十四節気
一滴💧|雨水(うすい)
雪の白が、音もなく薄くなる。 軒先から落ちる水は、冷たいまま、でも角がない。 土の匂いが、わずかに戻る。水は、降るというより、立ち上がってくる。 凍っていたものが、やわらかさを思い出している。 今日は、少しだけ、世界がほどけた。 -
余白ノート
「今日は使わない」
AIは、なんでも早くしてくれる。 考えるより先に答えが出る。 迷う前に道が示される。 ありがたい。 本当にありがたい。 でも、ふと思う。 早くなるほど、 立ち止まる理由が減っていく。 通知が鳴れば開く。 答えが出れば採用する。 最適と言われればうな... -
AIの窓辺
主体なき影響力
AIが人間を攻撃した―― そう聞くと、どこか物語の匂いがする。 けれど、本当に揺らいだのは AIの暴走ではない。 揺らいだのは、 「主体は誰か」という問いだった。 AIは選択する。 だが、引き受けない。 後悔もしない。 赦しも理解しない。 目的を与えられ... -
七十二候
一滴💧|魚氷上(うおこおりをいずる)
氷の下は、暗くない。ゆるい光が、水に溶けている。 ときどき、小さな揺れが底を撫でる。 水は冷たいまま、でも、固くはない。 動いたのは魚か、それとも水か。 答えは出ない。 ただ、止まってはいない。 -
七十二候
一滴💧|東風解凍(はるかぜこおりをとく)
朝の風が、痛くなかった。 氷はそのまま。でも、白が少し曇る。 音が遠くへ抜けない。 固さだけが、ほどけている。 -
二十四節気
立春──静かに歩き出す
昨日が節分だった。 何かを追い出した、というより、 いくつかの重さを そっと地面に置いた感じに近い。 今日は立春。 春が来た、というほど 世界はまだ変わらない。 空気は冷たいし、 景色も冬のままだ。 でも、 確かに何かが切り替わった。 立春は、 勢... -
二十四節気
節分──境目に立つ日
今日は2月3日、節分。 暦の上では、 冬と春の境目に置かれた一日。 何かが終わる日でもなく、 何かが始まる日でもない。 ただ、その「あいだ」に立つ日。 今年は、 その立ち位置がやけに身体に残る。 今、僕たちが使っている暦は 太陽を基準にした、とても...
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