今日、術後1年の定期検診だった。
CT検査の結果説明の日。
本来は主治医の先生の予定だったけれど、
緊急手術が入ったとのことで、
その日は心臓外科の別の先生が診察をしてくださった。
正直、少しだけ緊張した。
でもそれは悪い予感というより、
「この1年をどう受け取ればいいのか」という静かな構えに近かった。
CTの結果は「大きな変化なし」
今回のCTは造影剤なし。
制限はあるものの、確認できる範囲では
大動脈に大きな変化は見られないとのことだった。
「経過は良好です」
その一言で、胸の奥に溜まっていたものが
すっと下に落ちた気がした。
6月から10月にかけて、
軽いジョギングを続けていたことも伝えた。
それについても、特に問題視されることはなかった。
「完治」ではない、という現実
診察の中で、先生は言葉を選びながら説明してくれた。
大動脈解離は、
手術で“終わった病気”ではない。
胸部から腹部にかけて、
解離が残っている血管は今も体の中にある。
だからこそ、
これからも継続的な経過観察が必要になる。
不安を煽る口調ではなく、
淡々としていて、現実的だった。
「一緒に、長く付き合っていくものですね」
そんなニュアンスを、言葉の端々から感じた。
今日いちばん大事だった話は「血圧」
診察の中で、
一番時間をかけて話されたのは血圧のことだった。
朝は150前後。
夜は120〜130。
今は降圧薬は飲んでいない。
先生は、
大動脈解離の既往がある人にとって、血圧管理はとても重要
だと、静かに、でもはっきりと伝えてくれた。
今すぐ薬、という話ではない。
ただし、
安静時血圧で、上の数字が140を超える状態が続くなら、内科を受診してください
この線引きは、
とても分かりやすく、現実的だった。
運動についての“明確な基準”
運動制限についても、
印象に残る説明があった。
避けるべきなのは、
- 息を止めないとできない運動
- 息切れ前提の激しい運動
- フルマラソンや重量挙げなどの高負荷
逆に言えば、
息が上がらず、会話ができる範囲の運動は問題ない
心拍数の数字よりも、
「呼吸が保てているかどうか」。
この基準は、
これからの自分にとって大切な物差しになりそうだ。
半年後、また確認する
次回は半年後。
そのときに、再びCTで経過を確認する。
3か月ではなく半年。
それはきっと、
「今は落ち着いている」という医師側の判断なのだと思う。
1年経って、思うこと
1年前、
緊急手術のベッドの上で、
この日を具体的に想像できていたわけじゃない。
ただ生きていた。
それだけだった。
今は違う。
走る距離や速さを選びながら、
血圧という数字とも向き合いながら、
それでも前に進んでいる実感がある。
制限された人生じゃない。
長く続けるために、距離感を掴み直しているだけ。
そう思えた、術後1年の検診だった。
補足
※本記事は個人の体験記であり、医療的判断については必ず主治医・専門医の指示に従ってください。

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