余白ノート– category –
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余白ノート
境目は、音がしない
彼岸入り。 季節は、静かに線を越える。 冬から春へ。内側から外側へ。見えない場所で続いていたものが、光の側へにじみ出てくる。 けれど、その瞬間に音はない。 風が変わった気もするし、光がやわらいだ気もする。でも、それを「今だ」と言い切れる人は... -
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完全変態‖サナギの中の宇宙
青虫は、 ある日、サナギになる。 外から見ると、 ただ静かに ぶら下がっているだけの小さな殻。 しかしその中では、 驚くべきことが起きている。 体は一度、 ほとんど液体のように分解される。 昨日まで葉を食べていた 筋肉も、内臓も、 形を保ってはいな... -
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良かったことにしなかった夜
失敗って、出来事じゃないよな。 あとから自分がそう呼んでるだけ。 宇宙には失敗はない。 自然にもない。 ただ、起きたことがあるだけ。 良かったことにしようとすると、 少し無理してる感じがある。 だからもう、 いいも悪いも置いたままにする。 ただ通... -
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2が並ぶ日、心は何を見るのか
昨日と今日、 兵庫県の三田を往復した。 その道中で見たナンバー。 1111 2222 666 7777 こんなに揃うか? と、ミユキさんと顔を見合わせて笑った。 「2.22やからか?笑」 もちろん、そんなわけはない。 でも、 なぜこんなに“見えた”のだろう。 人間の脳は... -
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「今日は使わない」
AIは、なんでも早くしてくれる。 考えるより先に答えが出る。 迷う前に道が示される。 ありがたい。 本当にありがたい。 でも、ふと思う。 早くなるほど、 立ち止まる理由が減っていく。 通知が鳴れば開く。 答えが出れば採用する。 最適と言われればうな... -
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手放すという、静かな再編成
この世界を形づくる最小単位は、 私たちが触れられる「モノ」より、ずっと曖昧な存在だ。 量子の世界では、 物事は最初から一つに決まっているわけではない。 環境と関わり、影響を受け合う中で、 はじめて「ひとつの姿」として立ち上がる。 私たちの暮ら... -
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三つの一が、立つ日
鏡開きが一月十一日なのは、 餅が固まる頃合いだったからだとか、 松の内が明ける節目だったからだとか、 理由はいくつも語られている。 それは、きっとどれも正しい。 一方で、 「一・一・一」 三つの「一」が並ぶ日を見て、 三本の柱が立ち、 天と地と人...
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