青虫は、
ある日、サナギになる。
外から見ると、
ただ静かに
ぶら下がっているだけの小さな殻。
しかしその中では、
驚くべきことが起きている。
体は一度、
ほとんど液体のように分解される。
昨日まで葉を食べていた
筋肉も、内臓も、
形を保ってはいない。
それでも、
命は消えていない。
最初から体の奥に眠っていた
小さな設計図の細胞が、
静かに目を覚ます。
羽になる細胞。
脚になる細胞。
触角になる細胞。
それらは分解された体を材料にして、
まるで宇宙の星が集まるように、
新しい姿を組み立てていく。
青虫の体は消える。
けれど、
命は消えない。
形だけが、
変わる。
春の畑で
白い蝶がふわりと舞うとき、
その軽い羽の奥には
かつて葉を食べていた
小さな青虫の時間が
静かに含まれている。
自然は時々、
とても大胆なことをする。
一度すべてを溶かし、
そこから
もう一度、生き物を作り直す。
もし人が
人生のどこかで
自分が崩れたように感じることがあっても、
それは終わりではないのかもしれない。
サナギの中で起きていることは、
破壊ではなく、
再編だからだ。
一滴💧
命は、
壊れて終わるわけじゃない。
ときどき
いったん溶けて、
静かに
作り直される

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