一滴💧|七十二候|腐草為螢(くされたるくさ、ほたるとなる)

朽ちた草の奥から、
小さな光が生まれる。

終わったもの。
役目を終えたもの。
土に還りかけたもの。

その暗がりの中から、
蛍は、静かに灯る。

腐ることは、
ただ失われることではない。

ほどけて、
混ざって、
別の命の足場になること。

光は、
いつも明るい場所から
生まれるとは限らない。

湿った草の下。
夜の底。
誰にも見られない土の中。

そこにあった時間が、
ある夜ふいに、
光になる。

腐草為螢。

朽ちたものの中にも、
まだ、次の光が眠っている。


一滴💧

朽ちたものの中にも、
次の光は、静かに眠っている。

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