一滴💧|雑節|土用の丑の日|季節をつなぐ日。

「土用の丑の日」と聞くと、多くの人は「うなぎを食べる日」を思い浮かべる。

でも、本当の主役は、うなぎじゃない。

この日は、季節が静かに次へ向かい始めることを教えてくれる、昔から大切にされてきた暦の一日なんだ。

土用とは

土用は、立春・立夏・立秋・立冬の直前、およそ18日間のこと。

一年に四回あるけれど、一番有名なのが夏の土用だね。

季節の変わり目は、自然も人の身体も少し揺らぎやすい。

だから昔の人は、この時期を無理して頑張る期間ではなく、身体を整え、大地を休ませる時間として過ごしてきた。

丑とは

昔は日にちにも十二支が割り当てられていた。

子、丑、寅、卯……

というように、十二日ごとに同じ干支が巡ってくる。

その「丑の日」が土用の期間と重なった日。

それが「土用の丑の日」。

つまり、

土用という18日間の中に巡ってきた、丑の日。

ただそれだけなんだ。

一の丑と二の丑

土用は約18日間。

丑の日は12日ごと。

だから多くの年は一回だけだけど、暦の巡りによっては二回入る年もある。

それが「二の丑」。

特別な意味があるというより、18日間の中に丑の日が二回巡ってきた年、ということなんだね。

なぜ、うなぎ?

江戸時代、夏場に売れないうなぎ屋へ、平賀源内が「本日 土用丑の日」と書いて店先に出すことを勧めた。

そんな逸話が今も語り継がれている。

本当かどうかは分からない。

でも、それをきっかけに「土用の丑の日には、うなぎを食べよう」という文化が広まったと言われている。

さらに昔は、「う」の付く食べ物を食べると夏負けしないとも考えられていた。

うなぎだけじゃなく、梅干しやうどん、瓜もその仲間だった。

RRの一滴💧

二十四節気は、太陽が教えてくれる季節の節目。

七十二候は、自然が教えてくれる季節の移ろい。

そして雑節は、人が暮らしの中で育ててきた季節の知恵。

土用の丑の日は、暑さに勝つ日じゃない。

季節の変わり目に、自分を整える日。

そう考えると、一杯のうなぎも、一粒の梅干しも、ただの食べ物ではなくなる。

季節をいただき、次の季節へ身体をつないでいく。

そんな昔の人の知恵が、今も静かに息づいている。

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