一滴💧|芒種(ぼうしゅ)|七十二候

芒種。

穂先に芒を持つ植物の、
種をまくころ。

麦は実り、
田には水が入り、
土の中では、
次の命が静かに準備をはじめる。

刈り取るものがあり、
植えるものがある。

終わりと始まりは、
別々に来るのではない。

同じ畑の上で、
同じ雨の中で、
同時に起きている。

朽ちた草は、
ただ消えるのではなく、
蛍の光へと姿を変える。

落ちた実も、
忘れられた種も、
土の中で眠りながら、
また別の季節を待っている。

芒種。

それは、
命を急がせる季節ではなく、
命が受け渡されていくことに
気づく季節なのかもしれない。

今日、土に触れる手の中にも、
昨日までの命と、
明日からの命が、
一緒にある。

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